『君たちはどう生きるか』のあらすじ・要約について知りたい
どういう人におすすめ?
こういったご意見にお答えします。
この記事の内容
小説『君たちはどう生きるか』どんな本?
戦前に書かれた吉野源三郎さんの小説、
同じタイトルですが宮崎修監督のジブリの映画とは別のオリジナルストーリーになっています。
2017年 8月には漫画版も発行されており、こちらは200万部を突破
歴史的名著と呼ばれる小説 ,漫画について取り上げていきます。
漫画版
基本情報
本の詳細 | 内容 |
---|---|
タイトル | 君たちはどう生きるか |
著者 | 吉野 源三郎 |
出版社 | 岩波書店 |
発行年 | 1937年 |
値段 | 岩波書店:970円(税込1,067円)マガジンマウス:1300円(1470円) |
ページ数 | 岩波書店:340ページマガジンマウス:318ページ |
読破時間 | 2~3時間(目安) |
おすすめなひと
あらすじ・要約
15歳の少年コペル君こと本田純一は
日常生活で感じる、貧困の差、人間関係、社会のあり方、など様々なことに疑問を持ちます。
中学生目線での経験や発見はおじさんの手紙やや登場人物との会話から、学び、
成長していく、物語の中から人生のヒントをくれる物語です。
この本のポイントとしては、大人でも共感できるような、物の見方や、人生の生き方について。各章のストーリーを元に気づかせてくれるところにあります。
各章のコペル君の経験と叔父さんのノートからのアドバイスで物語は進んでいきます。
その断片の要約を紹介します。
へんな経験
コペル君と叔父さんはデパートの屋上から雨に濡れた東京の町を眺めています。
まるで一面の海の中にうごめいている中に突き出している屋根、その下に無数の人間が生きて動いているのを見て、分子の運動のように見えたと言います。
【おじさんのノート】
子どもは自分を中心に世界を見る、大人になっていくにつれ、ものごとや人を理解して世界を知る。損得が絡むことにつては大人でも自分を切り離して考えるのは難しい、
人類は地球が宇宙の中心と考えていたから、宇宙のことがわからなかった。
自分を広い広い世界の一つだと考えた君は本当に大切な経験をした、
この経験を覚えててほしいと
叔父さんはコペルニクス君、次第に「コペル君」と呼ぶようにします。
勇ましき友
世間の目よりも大事なものはどこにあるのか?
この章では勉強、運動が苦手なクラスメイトがいじめられているのをきっかけに、一人の少年が勇敢に立ち向かっていくことから、コペル君の忘れられない経験として記憶に残ります。
【おじさんのノート】
自分が感じたこと、経験したことをごまかしてはいけない、世間の目を気にして立派に見えるようにふるまっても、本当の立派な言動や態度は得られない
自分自身が心から感じたこと、経験を大切に持っておくことは何より大事なことなんだ。
ニュートンの林檎と粉ミルク
人間の結びつきについて。
コペル君はオーストラリアで作られている粉ミルクの缶詰を通してたくさんの人間が関わっていること、たくさんの人と繋がって生きていること、に気づきます。
【おじさんのノート】
コペル君が発見した、体験は社会学、経済学では「生産関係」と呼んでいる。世界中の人々は向かいから協力し合って生きている。先人たちが残してくれたものを土台に私たちは探求していくことができる。
人間同士見ず知らずの他人同士が協力し合ってる関係に見えるけど、すべてがそうじゃない、戦争は絶えない国はあるし、訴訟が毎日かかさずにお金のために起きている。
無条件に好意をもって赤の他人同士が本当に人間らしい関係こそ素晴らしいじゃないか。
貧しき友
友達が学校を休んでいるのを心配したコペル君はお見舞いに行くと彼は店の手伝いをしていた。父親が借金の交渉をしていたり母親が一人で店の切り盛りをしていたり、コペル君の家庭との違いを知る、コペル君は協力しあって、学校の授業と家庭が両立できるように、力を貸し、友達はそのお礼として、店の機械を、運転させてあげた。
【おじさんのノート】
世の中は平等ではない、そこには貧富の差は存在する。社会を支えている大勢が貧しい人たちだが彼らは何かを生産している、恵まれた環境にいてもただ消費ばかりしている人もいる。
貧しくてもつねに生み出している尊厳をわすれちゃいけない、消費しているばかりの人たちが生み出せるものはなんだろうか?
よく考えて、君が生み出せるものの答えを見つけてほしい。
ナポレオンと四人の少年
正月 友人の水谷君の家を訪れたコペル君たちはお姉さんから
ナポレオンの英雄的精神について説いています。
これを参考に学校の先輩に目を付けられ標的にされている、友人の北見君をおもって、もし殴られるようなことになったら、自分たちも殴られに行くと、コペル君、水谷君、北見君は約束をかわしました。
【おじさんのノート】
ナポレオンは風県制度を家壊して、フランスのために新しい自由を求めて非凡な力を発揮した。輝かしい成功を収めた英雄も失敗をする、イギリスとの商売を禁止したり、ロシア遠征で大勢の命を無駄にしたり、
英雄や偉人で尊敬ができるのは、役に立った人だけだ、そのなかでも本当に価値のあるものは進歩の流れに沿ったものだけなんだよ。
雪の日の出来事
学校に雪が積もったある日コペル君たちは校庭で遊んでいた、あることがきっかけで友情を手放ししてしまうような出来事が起こり、主人公はひどく絶望する、
主人公がとった行動は?それに対しての叔父さんのアドバイスは、、、、、、
つづきは本編を読んで、確認してみてください!
書評
15歳の少年の視点を軸に、未完成な精神状態を物語を通して、細かく書き記してあります。
学校でのいじめ問題、社会の貧困問題、人生のあり方まで主人公が問題に直面するたびに、叔父さんからのノートによって、人生の悩みと向き合い、成長していく過程が自分たちの悩みとも重なり、一緒に成長の過程を考えさせられる作品になっています。
この本から学ぶこと
一概に人生や幸福はこういうものであると言葉では説明できません。
答えは自分の足で一つずつ経験を積んでいくうちに見つけていくもの
決してその場しのぎの表面的な処方箋に頼ってはいけないことを教えてくれます。
僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから誤りから立ち直ることもできるのだ。
引用:「君たちはどう生きるか」
私たちが世間や周りの評判といった目に見えないものに惑わされず
自ら決定する力で経験を積んでいくことを教訓として、多感な学生から、せわしなく働いている大人にとっても、心の息抜きとなってくれるような本でした。
まとめ:君たちはどう生きるか?
歴史的名著と呼ばれている本は今も昔もそしてこれからも存在するテーマについて考えさせられる本です。
間違いなく、おすすめの一冊として、ぜひ要約の域を超えて興味を持った方は
購読をおすすめします。